平成の武者修行

中学生(若士〜わかざむらい)にとって親元を離れて5泊6日も見ず知らずの人と旅をするのは初体験。ネッツ南国の新人たちにとっては初めて自分たちだけに任されるプロジェクト。ワクワクとドキドキが入り混じった旅が始まります。

空港での顔合わせは当然ながら緊張でぎこちない。なんとか中学生(若士)たちを笑顔にしようと頑張るネッツ南国新人たちのテンションは少々空回り気味。ホスピタリティ抜群のネッツ南国の新人たちが親切にすればする程に中学生(若士)はすっかり受け身のお客様状態。う~ん。なかなか難しいものです。関わり方を工夫して「一緒にやろう」と声を掛けることで、中学生(若士)たちも徐々に主体性を発揮しはじめ、心の距離が縮まってきました。

高知の夏らしい炎天下の旅となることを期待していたものの、蓋を明けてみれば台風接近の予報で天気は不安定。時折スコールのような土砂降りになったかと思うと、一転カンカン照りの真夏の空。雨具を着たり脱いだりという煩わしさと太陽に照らされた雨上がりの蒸し暑さで体力が奪われます。

毎日歩く距離は20km~40km。宿に戻るとヘトヘトです。それでも食事・入浴・洗濯・翌日の準備など自分のことは自分でやらねばなりませんし、ネッツ南国の新人たちにはまだ仕事が残っています。毎夜集まってのミーティング。中学生(若士)たちの体調や気分を共有し、翌日の歩行計画を練り上げるのです。

2日目、3日目と日が進むにつれ気力・体力ともに弱ってきます。しかしそんな状況で皆の氣持ちを繋いでくれたのがボランティア応援団。昨年の武者修行に参画した先輩中学生が持ってきてくれたアイス、休日返上で差し入れを持って駆けつけてくれたネッツ南国の先輩たち、有志で応援してくれたJA土佐香美の心づくしの手作り昼食などなど。たくさんの人たちのお接待に折れそうな心に火が灯り、悪天候という逆境が「絶対に全員で歩き切る!」とチームの士氣を高めます。

こうしてチカラを合わせて全員で歩き切った4日間。自分の足だけで歩き切ったけれど、独りでは決して歩き切れなかった110kmの道のりです。最後の夜の「振り返り&お別れパーティー」は笑いあり、涙ありの素敵な時間になりました。この旅を終えたそれぞれが、感じたこと、考えたことを語りあいます。中学生、ネッツ南国の新人たちにとって、きっと忘れ難い思い出になったのではないでしょうか。

今年も平成の武者修行を通じて感じたこと・・・
「いやー、良い新人たちが入社してますなぁ。採用担当の顔が見たいわ」
あ。自分かっ(笑)。失礼しましたーーーーー。